2000年11月27日
全日本スパイス協会御中

 11月8日の懇談会では、いろいろお話を伺いましたが、私たち消費者にとって、未だに香辛料に放射線照射をする必要性も妥当性もみいだせません。しかも疑問点が多々ございます。
 次の点につきまして、再確認したいこともありますので、ご回答を文書でくだいさいますようお願いいたします。

1. 香辛料に放射線照射をする必要性について

(1) 生産段階から消費者の手に届くまでの間に、いつ、どこで、どんな目的で、どのような線量を照射することが考えられますか。事例をあげて説明してください。

(2) 香辛料に付く主な菌の種類と量はどのようなものですか。また、そのなかに、毒素を生成する菌はありますか。その場合、毒素を出す状態(温度や時間、酵素など)はどのようなものですか。香辛料の品目例をあげて説明してください。

(3) 現在、臭化メチルにより殺菌・殺虫されているのは、どこで、どのくらいの量ですか。また、それ以外の滅菌法・殺菌法はどのようなものですか。その方法により、細菌数はどれくらいに減りますか。方法ごとに香辛料の品目例をあげて説明してください。

(4) 現在の滅菌法・殺菌法により、これまでに香辛料が原因で加工食品等で不衛生になった事例や食中毒の事例がありますか。事例を示してください。

(5) 「食品衛生法により、細菌数1000個/グラム」という基準があるとのことでしたが、具体的な条項・根拠となる通達等を示してください。

(6) 殺虫にも必要とのことですが、香辛料に害を及ぼす虫にはどのようなものがありますか。また、現在の殺虫法はどのようなものですか。具体的な事例をあげて説明してください。

(7) 現在の殺菌等の方法ではなく、放射線照射処理をする利点は何ですか。また、その必要性について説明してください。


2. 香辛料に放射線照射をして有効かどうか。判別法はどうか。

(1) 従来の殺菌法と比べて、放射線照射で死なない菌が繁殖したり、貯蔵中・輸送中に二次汚染の起こることがないのかどうか、お示しください。

(2) 放射線照射により、「品質がよくなる」のは、なぜですか。具体的に説明してください。

(3) 二重、三重に照射された場合の判別の方法はどのようにしますか。


3. 香辛料に放射線照射をして安全かどうか

(1) 香辛料を使用した安全性に関する動物実験のデータをお示しください。また、そのコピーを懇談会の席でお送りくださるようお願いしました。(現在のところ、未着)

(2) これまで、貴協会が安全であると考えるに十分であるとしたデータリストをお示しください。これについてもお送り願います。

(3) とくに使用量の多い「しょうが」「にんにく」「とうがらし」について、安全性を示す根 拠は何ですか。データ等をお示しください。

(4) 香辛料に残留農薬があった場合、放射線照射によりどのような物質が生じるかお示しください。それらが安全である根拠をお示しください。

(5) 香辛料に放射線を照射して生成されるフリーラジカル、及び生成物質はどのようなものかお示しください。それらのなかには発がん性など、危険性のあるものが含まれる可能性があればお示しください。

(6) 放射線照射により香辛料中の菌に突然変異の起こる可能性がないことをお示しください。その根拠となるデータをお示しください。

(7) 香辛料に放射線照射をして安全であるとした根拠、動物実験等のデータ、及び理由をお示しください。


4. 外国における照射香辛料、放射施設について

(1) 現在、香辛料の放射線照射を実際に行っている国(照射施設があり、香辛料の照射を行っている国)は、どこですか。照射している香辛料の種類、及び量をお示しください。

(2) 現在、放射線照射した香辛料は、世界でどのくらい流通していますか。種類、量をお示しください。

(3) 認可されたとしたら、新しい照射施設を設置するとのことですが、それは、どのような施設・設備であるか、場所はどこであるか、設置・建設主体はどこかについて、お示しください。


以上につきまして、ご回答を文書でいただければ幸いです。

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