カレーが危ない!ストップ照射食品

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これまでの経過
原子力委員会は食べ物への放射線照射を厚生労働省に申し入れました(2006年)。厚生労働省は調査を行い、安全を証明できないという結論をだしました(2010年)。しかし、原子力委員会はこれからも照射食品を推進するというのです。特にスパイス94種類(タマネギ、人参など野菜を含む)を許可しろというのです。これが許可になれば「カレー」は大変なことになります。原子力委員会とスパイス協会の自分勝手な照射をやめさせないと消費者が危険です。皆さん、食品への放射線照射に反対の声を上げてください。

照射する理由
放射線を照射して殺菌、殺虫、芽止をします。

問題は安全性
これまでの多くの動物実験で死亡の増加、ガンの増加、奇形、体重の減少、生殖器の異常などいろいろ問題がでたのですが、原因物質がわからなかったので照射のためでないと水掛け論になっていました。

照射で出来る新しい物質の毒性
放射線照射で脂肪が変化してできる新しい物質(シクロブタノン)に遺伝毒性があることがわかりました。また、発がん物質と一緒に与えると6ヶ月で3−4倍も多くガンを作ることがわかりました(資料1)。消費者はこの物質の慢性毒性実験と発がん性実験、催奇形性実験を行うように申し入れていますがやられていません。

資料1 パスツール大学の発ガン促進実験(F.ラウルらの実験2002年)


発ガン物質(アゾキシメタン)を投与したラットの結腸腫瘍の発生数と2種類の2-アルキルシクロブタノンを同時に投与したときの結腸腫瘍の発生数(6ヶ月後)。□は動物1匹を表し、腫瘍のサイズは○(〜6mm),▲は 6<S<25mm、●は>25mm以上)(TCBは2−テトラデシルシクロブタノン、TeCBは2−テトラデシニルシクロブタノンの略)Nutr Cancer 44(2), p.88, (2002)

消費者に必要ない照射食品
食品への放射線照射は食品衛生法で禁じられています。しかし、汚く作っても最後に照射して殺菌できるという手軽な方法です。違法だとわかっていてもこれを悪用する業者もいます(表1)。初期に原子力の平和利用として脚光をあびましたが、値段も上がることから多くの国で反対運動があり、大きく後退しています。日本は世界の流れに逆行して今推進されています。

オーストラリア政府、キャット・フードへの照射中止
オーストリア政府は10年以上にわたり、国内の固有動植物を守るため、輸入ペットフードへの照射を義務付けていました。しかし、照射キャット・フードを食べた猫が致命的な神経障害を引き起こし、死亡する事例が報告されたことから、農務相が5月末照射中止を命じました。この照射キャットフード事件は人の食物への照射に警告を発しているのです。



2月、3月ころ市場に出る照射ジャガイモ(照射シール)

照射食品に反対する主な理由
1.照射食品は人の健康を損なうおそれがある。
2.照射された食品の照射線量・回数を調べる方法(検知法)がない。
3.照射したか調べる方法も完成していないので管理・監視ができない。
4.照射ベビーフード事件のような悪用・乱用の危険が回避できない。
5.照射しなくても殺菌、殺虫、発芽防止など代替する方法がある。
6.照射臭など食品の質を低下させる。
7.消費者に利益のない照射食品を原子力業界のために認めることは誤り。
8.米国で照射ひき肉は一割も高くなり、消費者から総スカンをくっている。
9.日本の食品業界も照射食品の認可を要望していない。
10.照射食品のニーズはほとんどなく、照射を認める緊急性も必要性もない。
11.世界の多くの国が照射食品から撤退している。
12.照射で食中毒を防げるというのはウソ。
13.照射施設が多くできれば被曝事故が起きる(士幌農協で被曝事故)。
14.照射食品については慢性毒性、発がん性実験、催奇形性実験など重要なものがない。
15.照射で飢えている人たちが救えるというのはウソ。

『放射線照射による食品衛生法違反事例(1996年〜2009年)』

届出年月 品名 重量 違反内容 製造国 備考
1996年6月
1996年6月

1996年7-9月
1996年10月
1997年1月
1997年8月
1997年8月
1999年12月
2000年9月
2000年9月
2001年1月
2001年10月
2002年2月
2004年1月
2004年3月
2004年11月
2006年5月
2007年12月
2008年6月
2008年10月
2008年11月
2009年2月
2009年3月
2009年3月
2009年5月
2009年5月
2009年8月
2009年9月
2009年9月
朝鮮人参ドリンク
朝鮮人参ドリンク

紅鮭加工品
花粉加工食品
粉末清涼飲料百宝
粉末サメ軟骨
健康食品NOPAL
粉末サメ軟骨
アガリクスタブレット
アガリクスエキストラクト
焙煎ガラナ豆
蜜蜂の幼虫粉末
マカパウダー
マルハのホッキ貝
ハーブ抽出物
粉末田七人参
ソイアクト
パプリカ
乾燥しいたけ
マカ
きざみ赤唐辛子
乾燥ケール粉末
乾燥しいたけ
黒コショウ
乾燥しいたけ
冷凍シャコ
ボイルシャコ
乾燥ネギ
ウーロン茶
1,400kg
1,680kg

11,000箱
165.5kg
 324kg
 100kg
 300kg
  5.4kg
4.25kg
   5kg
3,000kg
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
不明
 300kg
不明
不明
不明
 1550kg
不明
不明
不明
不明
放射線照射
放射線照射

放射線照射
放射線照射
放射線照射
放射線照射
放射線照射
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放射線照射
放射線照射
放射線照射
放射線照射
中国
中国

米国
米国
中国
台湾
メキシコ
カナダ
ブラジル
ブラジル
ブラジル
中国
ペルー
中国
中国
中国
米国
ドイツ
中国
ペルー
中国
中国
中国
米国
中国
中国
中国
中国
中国
ガンマ殺菌
ガンマ殺菌

ガンマー殺菌(無届け)
ガンマ殺菌
ガンマ殺菌
ガンマ殺菌
ガンマ殺菌
電子線照射殺菌
ガンマ線殺菌
ガンマ線殺菌
ガンマ線殺菌
ガンマ線殺菌
ガンマ線殺菌
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
ガンマ線
  中国からの違法照射食品の輸入が増えてきていることが問題です。

照射食品の歴史
1943年 アメリカ陸軍が兵士用食事の殺菌に照射食品の研究開始。
1967年 日本では原子力の平和利用という名目で原子力委員会が開発研究を開始。
1968年 アメリカ陸軍が許可を受けた照射ベーコンで動物に異常が出るとして食品医薬品庁(FDA)が許可取り消す。この時点で食品照射計画を進めていた76カ国(1968年アメリカ商務省の調査)は危険を感じ開発を止め、10年後の78年には19カ国に減少した。原子力発電を推進する国は照射食品からの完全撤退できなかった。
1972年 ジャガイモの芽止めに例外で照射が認められる。(北海道士幌農協)
その後反対運動で販売量は予定の十分の一程度まで激減
1972年 A・M・クージンらは放射線を照射すると照射ジャガイモのアルコール抽出物が胎児に異状を起こすと報告。
1975年 インド国立栄養研究所で2-5歳の栄養失調で入院している子どもに照射小麦を与えたところ、血液中の白血球(リンパ球)染色体に異常が出ることを報告。
1978年 和光堂の下請け会社中神食品が照射施設を持つラジエ工業にベビーフードへの照射を依頼していたことが毎日新聞にスクープされる。
1984年 照射ベビーフード事件有罪判決。照射食品の開発は無理とされ推進ストップ。
1998年 ドイツのカールスルーエ連邦栄養研究センターでラット及び人間の結腸細胞を用いて実験でシクロブタノン類の細胞毒性及び遺伝毒性があることが報告された。
2000年 全日本スパイス協会は厚生労働省にスパイス94種類への放射線照射を要請。
2006年 原子力委員会は放射線照射を解禁するように厚生労働省に通知。
2010年 厚生労働省は「照射による生成物の安全性データがない。国民が知らないしニーズもない。」とし、原子力委員会に通知。
2011年 原子力委員会は照射食品を推進すると反対連絡会に伝える。

ストップ!! 「食への放射線照射」
このパンフレットは原子力委員会と全日本スパイス協会が緊急に推進する「照射スパイス」に関心を持っていただき、その問題点も知っていただくため「あしたのジョー」の漫画家・ちばてつやさんにイラストを描いていただきました。照射食品という聞きなれない処理をされた食品があることを知ってほしいのです。その説明を簡単にしたものです。
照射食品は消費者のニーズを無視した原子力委員会とスパイス協会の自分たちの都合だけで推進しています。近年ではめずらしいエゴむき出しの要請です。毒性など詳細を知りたい方は下記のホームページをご覧ください。(編集文責・里見宏) 
(http://sites.google.com/site/noshousha/home)(http://www.sih.jp/menu_s.htm)

照射食品反対連絡会(52団体および個人の参加で運営されています)
連絡先 〒106−0032 東京都港区六本木6-8−15第2五月ビル2F 照射食品反対連絡会事務局 
 電話03−3402−8841 メールsshrk09@gmail.com

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