☆☆緊急情報☆☆

12月4日 全日本スパイス協会が厚生省に香辛料への
放射線照射許可の申請をします

食品照射ネットワーク
                           世話人 里見 宏 
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11月8日,全日本スパイス協会は7つの消費者団体を招いて「食品照射に関する懇談会」を開きました。懇談会の目的は「スパイスに放射線をあて殺菌・殺虫をする許可を厚生省に申請すにあたり,消費者の意見を聞きたい」というものでした。
 全日本スパイス協会から出席したのはハウス食品,エスビ−食品,ライオンマコ−ミック,小林桂(株),(株)カネカサンスパイス,高砂スパイス(株),ヤスマ(株)の7社と,それ以外に日本原子力産業会議から足立氏と木村氏が参加し,消費者に説明するために日本原子力研究所から伊藤均氏,岡山大学農学部の多田幹郎氏が参加。両者がそれぞれ15分の予定で簡単に説明,その後質疑応答となりました。

 照射に踏切る理由は,2005年に燻蒸剤の臭化メチルが使えなくなることと,スパイス1グラム当たりの細菌数を1000個以下にするため。そして,もう一つ,スパイスが原因で食中毒事故が起きてしまってからでは取り返しがつないので,一歩進んで手を打っておくためだというのです。(香辛料は成分上腐りにくい。そのためか取り扱いが雑で,多くの菌が付着していると報告されている。ソ−セ−ジなどに使う時に問題になることがある。香辛料が原因で起きた中毒例はない。照射解禁の突破口にされてきた歴史はある)
 照射ジャガイモに反対してきた消費者は当然スパイスへの照射にも疑問を持っています。これまでに放射線のエネルギーで食品成分が危険な物質に変化(フリ−ラジカルなど新しい化学物質の生成)することや,動物実験でも奇形などの異常が確認され,インドや中国の人体実験でも異常が起きることが報告されているからです。香辛料として大量に販売されるオニオンパウダー(たまねぎ)では3代に渡る動物実験で奇形が起きることがわかっています。

 辛いコショウやトウガラシは実験動物に食べさせることも大変むずかしいが,業界側は安全性に関する動物実験は2報あるので消費者に送ることになっていた。しかし,送られてこないばかりか,見切り発車で12月4日に厚生省に許可申請を提出するというのです。しかも懇談会の記録を資料に添付するというのです。これは消費者への合意を求めたという形式上の資料とされ,消費者団体は利用された格好になります。こうした信義にもとる行為は許さないと怒っています。スパイス協会には申請をストップせよという申し入れと,厚生省には許可しないよう申し入れがおこなわれます。

 スパイスに照射が認められると,後はアメリカからの輸入牛肉,豚,七面鳥や卵,それに苺やオレンジなどの果物,小麦にトウモロコシまで許可申請がめじろおしとなっているのです。O157食中毒以来,牛肉の菌汚染に悩むアメリカ政府は照射でいっぺんに殺菌する放射線照射という方法を選んだのです。このため,アメリカ国内ある500以上の屠殺場に照射施設をつくるため莫大な投資をしなければなりません。日本が照射を解禁しないと莫大な損害がでるのです。照射は流通業者の利益は生むが消費者にはまったく利益がないのです。食糧輸入大国であり,世界に先駆け照射ジャガイモを許可した日本がいま狙われているのです。照射反対を!

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香辛料への放射線照射の認可申請に反対する申し入れ@

香辛料への放射線照射の認可申請に反対する申し入れA

スパイスへの放射線照射を厚生省に申請する件についての反対の申し入れ

全日本スパイス協会御中

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